筋肉痛?疲労骨折?なぜ痛い?
足のすねの内側が痛いとき、受診した病院によって診断手順が違います
ちょっと頑張って、ジョギングなどの運動しているとき
足が痛くなったりしますよね。
足の痛い場所にもよりますが
足の裏や足首とかではなくて、
足のすねの骨の内側が痛い・・・・となったら
みなさん
「一応、病院で診てもらおうかな・・」
と思うでしょう。
ふくらはぎの筋肉痛ではなさそうだし、アキレス腱の痛みではないし・・・
なんで「足のすねの骨の横(内側)」が痛いのかがわからないと不安ですよね。
あんまり走り過ぎたりすると
過度な運動での「負荷のかけすぎ」による
「疲労骨折」を起こしたりすることもあります。
疲労骨折は、どの部位でも起こりうるスポーツ障害です。
足の骨の疲労骨折は、運動選手全般に言えるのですが、マラソン選手とかに、比較的多く見られるようです。
多くのスポーツ選手は、走ったりジャンプしたりするのが基本運動となるために、中でも脛骨の発症率が高く、疲労骨折全体の約50%を占めています。
繰り返し行う、ジャンプやランニングでの足への衝撃が、疲労骨折の大きな原因です。
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受診する病院を間違えないようにしましょう
ちょっと遠くの整形外科まで、わざわざ行くのが面倒なので、近所のいつも診てもらっている内科のクリニックの先生のところで、ついでに見てもらおうと思ったあなたへ。
まず病院で症状やいつ頃からどんなふうに痛くなったかなどを聞かれます(問診)
打撲したか?とか、捻ったか?とかです。
次に診察ですね。
足が腫れたりしていないかどうか確認して
A先生「ジョギングで頑張りすぎて、筋(スジ)でも痛めているだろうから、とりあえずシップでもして1週間くらいはジョギングを控えて様子みなさい。」
「腫れてもいないから心配無いでしょうけど、それでも痛みが引かないなら整形外科で診てもらいなさい」
と、シップだけくれるA先生。
もう少し慎重な先生Bなら、レントゲン撮影をすることになります。
そのX線写真が特に問題なければ、A先生と同じ事を言われると思います。
ここまでは一緒ですね
さて レントゲンを撮影する理由ですが、
患者さんとしては、
「レントゲン写真まで撮影するの?骨折していたら歩くのにも相当痛いだろうし、骨折は無いと思うからレントゲンまでとらなくてもいいけどな・・・」
と・・・・・・
もちろん骨折がないかどうか調べるためですが、それだけではありません。
ごくごく稀にですけど、骨腫瘍があって痛みの原因になっている場合もあります。
医師としては、診断というのは消去法で成り立っていますから、まずは命に関わるような大きな病気を除外しなくてはなりません。
腫瘍もないし、骨折もない。
「骨に異常がないのだから、おそらく筋肉かスジを痛めているのだろう・・」
となります。
だから、とりあえず骨の異常による痛みを否定するために、レントゲンは撮影する必要があるのです。
逆に、レントゲンも撮影しなくて「様子見なさい」という先生は、あまり親身ではないというか、もし内科の医師であるならば、自分の専門外であり詳細な診断に自信がないと言えるのではないでしょうか?
ここで、今から述べるのは
専門である整形外科を受診した場合の、仮の話です(予想というか、まさにこんな感じ)
S先生
「レントゲンでははっきりとした骨折や疲労骨折などの骨の異常とかないようです。」
「ジョギングを毎日されているということですが、痛みの場所から考えると、ちょうどスネ骨(脛骨)の内側に沿っての圧痛もありますね」
「これは、足の筋肉が骨に付着している部分で、足の筋肉を使う事、つまりジャンプしたり走ったりして、日常的に筋肉を曲げ伸ばしすることで、骨と筋肉の付着部を痛めている状態です。」
「見たところは、足の腫れも強くないみたいなのであまり心配はいりません」
「シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)で、間違いないですね、しばらく走るのをやめましょう」
「とりあえず、2週間ほどシップで様子見てください。無理をしないで安静が第一です。」
※ シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)について
筋肉と骨がくっついている骨膜が、筋肉の曲げ伸ばしで常に引っ張られたりして炎症が起きます(つまり痛めています)
痛みがあるのに無理してれば必ずいつか疲労骨折します。
ちなみにちょっと休むと痛みがすぐ引くけど完治したわけじゃないのでまた練習再開すればすぐ悪くなります。
いかかでしょうか?
診察の様子を再現してみましたが、このように専門家は的確に説得力のある説明をしてくれるはずです。
まさに、納得できる診断・説明とは思いませんか?
原因は運動のしすぎで、シップをして安静にして様子を見る。
結果は同じですが、どう思われますか?
はたして、今回は結果が同じだから良かったけど、いつもそうなのでしょうか?
「餅屋は餅屋」って言葉もあります。
今は、医療の分野がかなり細かく広くなっていますので、整形外科では肩・脊椎・膝などの専門医がいます。
内科でも、呼吸器・心臓・消化器・血液などに別れて専門医がいます。
病院も、患者側が考えて受診しないと、二度手間な検査や治療がされるかもしれません。
今は患者が、適切な医療機関を選ぶのも難しくなりました。
だから近所の「かかりつけ医」をつくり、まずはそこを受診しなさいという政府の方針です。
検査だけ目一杯やって、
「よくわからないから専門の病院を紹介します」っていわれたら
「最初からそうしてくれたら良かったのに」ってなりますね。
ただ、近くにある病院でとりあえず診てもらおうという選択肢も間違いではありませんが、「自分にとって、為になる検査や説明・治療が適切にされているのか」という気持ちを持つ必要がありますよ・・・ということがここで言いたいことです。
ランニングするときは、靴にこんな中敷きを入れて、足を傷めないようにサポートをする事もできます。
それから、
逆に、お腹が痛いと言って整形外科に行ってはだめですよ!
たぶん、診てくれない可能性が激高です。
「内科に行きなさい」
で、終わると思いますが・・・。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Thanks!
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