夏に流行する「かぜ」があることを知っていますか?
「夏かぜ」は一般的に、夏に流行するウイルス性疾患のことです。
どんなウイルスが原因になるかというと
エンテロウイルス属(エコーウイルス、コクサッキーウイルス)や、アデノウイルスがその代表です。
夏かぜの症状は?、どのようにして感染するの?
これらのウイルスに感染することによって、高熱やのどの痛み、せき、おう吐・下痢、目やに、発疹をきたした場合を総称して夏かぜと言います。
主に飛沫感染で、経口的に体内にウイルスが侵入して感染します。
ウイルス感染なので、特効薬はなく、対処療法が主な治療法になります。
エンテロウイルスは飛沫感染で、経口的に体内に侵入します。
多くは発熱のみで収束しますが、手足口病やヘルパンギーナといった特徴的な症状をきたすこともあります。
アデノウイルスは上気道炎(咽頭結膜熱・咽頭扁桃炎)や下気道炎(気管支炎・肺炎)、腸炎、流行性角結膜炎(はやり目)など多彩な病像を呈します。
飛沫感染ですが、感染力が極めて強く集団発生の事例も報告されています。
迅速検査法があり、綿棒でのどをこすって検査を行い約30分程度で結果がわかります。
[adsense]
夏風邪の予防法は?
ウイルスが経口的に体内に入らないように「手洗い」がもっとも大切です。
大人も子供も家族全員で手洗いを行い、夏かぜを予防しましょう!
夏かぜの中でも、三大夏かぜと言われる
・手足口病
・ヘルバンギーナ
・咽頭結膜熱(プール熱)
について説明します。
手足口病
手足口病は、手のひらや足の裏・口の中に2mm~5mm大の赤みを伴う水ぶくれのような発疹をきたし、3~7日で治癒します。
発熱や食欲低下、喉の痛みを伴うこともあります。
エンテロウイルス属が原因のため、迅速検査法はなく、特徴的な症状が確認できれば診断されます。
治療はウイルス感染ですので、抗生剤の効果はなく、解熱剤の使用など症状をやわらげる対処療法を行います。
口の中の発疹による痛みで、食べたり飲んだりができなくなり、脱水をきたすことがあります。
子供の場合の登校・登園の目安は
全身状態が安定し発熱がなく、普段通りの食事ができるまで回復していることです。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、突然の発熱で始まり、のどにたくさんの水ぶくれを作ります。
熱は微熱から40度以上まで上がることがあります。
「熱が高いから重症」ではなく、多くの例が軽症に経過し、1~4日で解熱し、3~7日でのどの水ぶくれも改善します。
エンテロウイルス属が原因のために、診断と治療は特徴的な症状で診断し、治療は対処療法になります。
子供の場合の登校・登園の目安は
全身状態が回復し、普段通りに食事もできれば大丈夫です。
咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱は、高熱やのどの発赤・痛み、目の充血・目やにといった症状が特徴です。
高熱は5日ほど続き、腹痛や下痢をきたすこともあります。
アデノウイルスが原因であり、診断は特徴的な症状で疑い、迅速検査法で確認します。
治療はウイルス感染ですので、抗生剤の効果はなく、対処療法を行います。
登校・登園の目安は
登校・登園基準が定められています。
症状が消失して2日経過するまでは出席停止です。
最後に
以上のように、夏かぜというのはウイルス感染で、特効薬はなく、抗生物質も効果がありません。
症状も、比較的軽いものから、感染力が強く症状の重いものまで色々です。
主な症状としては発熱・喉の痛みは殆どの場合に見られるようですので、早めに病院を受診されてください。
うがい・手洗いをきちんとおこなって予防することが大切ですが、残念なことにウイルス感染が疑われる場合には家族や周囲の人に感染らないようにタオルを別にするなどの措置をしたほうがいいでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Thanks!
コメント